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枡野浩一さんより谷川俊太郎リフィル詩集の書評が届きました!
『フランス装とブックオフと谷川俊太郎』枡野浩一(歌人)
フランス装という装丁がある。
筆者はブックオフが嫌いだ。
ブックオフで買われた本は、またブックオフに売られる。
筆者には十万部近く売れたヒット作が一冊だけあり、
いやだ、いやだ。ほんとうに、いやなんだ。
ということを日々ずっと考えていて、
前置きがとても長くなりましたが、
詩を持ち歩こう
というキャッチフレーズが印刷されている。筆者のような「
谷川俊太郎は最も名前を知られている日本の詩人で、
谷川俊太郎の詩が、そういうものだからだ。
平明な日本語で書かれているから、
いやだ と言っていいですか
本当にからだの底からいやなことを
我慢しなくていいですか
我がままだと思わなくていいですか
親にも先生にも頼らずに
友だちにも相談せずに
ひとりでいやだと言うのには勇気がいる
でもごまかしたくない
いやでないふりをするのはいやなんです
(「子どもたちの遺言」収録『いや』冒頭部/リフィル『宇宙』
ブックオフがいやだなどという、せこくてかっこわるい文章を、
この詩が大人の目線で、
いやだ と言っていいですよ
本当にからだの底からいやなことを
我慢しなくていいですよ
我がままだと思わなくていいですよ
という語り口で書かれていたら不快でした。
谷川俊太郎の詩を本以外の場でたまたま目撃して面白くないと感